映画「リメンバー・ミー」を観ました。
良かったです。両目から涙が溢れるには充分すぎるほど、感動しました。
トイストーリーは「おもちゃ」
モンスターズインクは「親友」
アナ雪は「姉妹」
そしてリメンバー・ミーは「家族」を大切にしたくなる映画
事前の情報を一切入れず、まっさらな状態で観た。
Pixarの映画は公開される度にほとんど全部観てきたけど、それでも今回も映像の完成度にびっくりした。
登場人物の細かい表情に、これほんとにCG? と毎回ながら思ってしまう。
技術的なことは詳しくないので全くわからないけど、何をどうやったらコンピュータでここまで繊細なものが作り出せるのか、ただただ不思議に思う。この世界には、こんなものを一から作り出せる人たちがいる、という事実をすんなりと受け入れられない。ほんとにすごいなぁ。
内容について詳しくは触れないけれど、自分にとっては「家族」、そして「死」について考えるきっかけになるものだった。
この映画を観て、「死」というものに対する漠然とした恐怖がずいぶん和らいだ。
それと同時に、自分が死んだ後にどれぐらいの人が「生きている時の僕」を記憶してくれているだろうか、と怖くもなった。
想像してみる。
———もし今夜、死んでしまったら。
例えば娘。まだ小学校と幼稚園に通う、僕の2人の娘はどうだろう。
幼い頃に亡くした父のことをどれぐらい覚えていてくれるんだろうか。
やばい考えるだけで泣きそうになってきた。
特別な思い出じゃなくても、普段の、なんの変哲もない日常を覚えていて欲しいな、と思う。
夜ご飯の途中で変顔合戦を繰り広げたこと
一緒にお風呂に入ったあと急いで体を拭いて、マリオカートの対戦の続きをやったこと
幼稚園から家まで手を繋いで歩いたこと
・・・忘れないで欲しいなぁ。
覚えていて欲しい。
大人になって父のことを考える時、特別な行動や特別なセリフをじゃなくて、いつもの、さして特徴のない僕を思い出して欲しい。
都合よく美化された父ではなく、普段着のままの、普通の僕が頭に浮かんで欲しい。
そんなことを思った。
そしてまた、死んだおばあちゃん、おじいちゃんのことを想った。
同じ家に住んでいたわけじゃないけど、いろんなことを記憶している。
夏休みにバニラのアイスクリームを出してくれるおばあちゃんの手
働くおじいちゃんの後ろ姿
一緒に外食に出かけた時、和食を希望するおばあちゃんに向かって「パンが食べたい!」と言って困らせたこと
おいしそうに魚を食べるおじいちゃんの顔
忘れないんだろうな。ずっと覚えているんだろうな。
かと言って、2人のことを毎日思い出すわけでもない。思い出さない日もある。
もしかしたら、一ヶ月間全く思い出さないこともあったかもしれない。
でも、それでいいんじゃないかと思う。
いろんな思い出が混ざり合って溶けていて、もう一つの塊みたいになって僕の心に残っている。
これは、おばあちゃんやおじいちゃんの思い出というより、「人格」を記憶しているのだと思う。
今もしおばあちゃんがここにいたらこうするだろうな、とか
おじいちゃんがいたらこう言いそう、とか
勝手に想像ができる。
心の中で生きている、というのはこうゆうことなのかなぁ、と思う。
僕も妻や娘の中に生き続けたいなぁ。
映画でしっかりと泣いた後、また泣きそうになりながらそんなことを考えた。
まとめ
観ている時も、観た後も、僕にとって味わい深い映画でした。
死者との関わり方 についても描かれているので、お盆の前にまた観てみたいなと思いますね。
少しでも興味を持たれた方はぜひ。